虫を食べる人ってなにを考えているんだろう。なぜ、食べるんだろう。
内山昭一
昆虫料理研究家。1950年生れ。長野市出身。
味、食感、栄養はもとより、あらゆる角度から昆虫食を研究。
昆虫食の普及啓蒙に努める。東京都日野市在住。
食べた記憶
日本で一番食べられている昆虫は、イナゴです。
バッタの一種で、稲の葉っぱを食べるのでよく害虫といわれますが、
ほんとうはもっとちいさい、ウンカという虫のほうが厄介なんです。
イナゴはそれほど害がないんですが、みんなはひっくるめて
「害虫」って呼んでいますね。日本には、それを食べる文化があります。
今はもうあまり聞きませんが、稲刈りの時期に、
学校でイナゴ取りのイベントをしていたところもあったみたいです。
みんなでとったイナゴを買い取る業者がいて、
イナゴを売ったお金で必要な学用品などを揃えていた。
結構いい値になるし、昔はもっとたくさん捕れたんでしょう。
こどもの頃から、昆虫料理は食べていました。
たとえば、蚕のさなぎ。佃煮にするんです。
醤油と、砂糖と、みりんで煮るというのが、
日本人の口に一番あっていると思います。
蚕は、繭をつくりますよね。あの中にさなぎが入っているんです。
小学校の理科の授業で、蚕に桑の葉をあたえて、
繭になるまで育てるというのをやりませんでしたか。
でも、ふつうそれは「繭ができました」で、終わってしまうんだよね。
ほんとうはその中に、美味しいさなぎが入っている......。
僕にいわせてみれば、やっぱりさいごは、本元の蚕さんまで
ちゃんと利用してあげるのが、けじめというか。
そういうところまで学校でやってほしいですね。










