21歳、大学生。社会的にも、体力的にもなんだって出来る。でも実際は、将来に対して悩んだり、日々悶々と暮らしている。尊敬する大人や同世代の人たちもこんな風に悩む事もあるんだろうか。会って実際に聞いてみよう。それくらいは一人で出来るはず。ひとりでできるもん。
小明(あかり)さん。アイドルライター。
1985年生まれ。表参道で高校時代にスカウトされたことをきっかけにアイドルデビュー。2002年第4回ホットドッグプレスドリームガールズ準グランプリ受賞。アイドルの日常を描いた著書『アイドル墜落日記』を出版し話題に。
高い文章力を活かし、現在はライターとしてコラムの連載中。サイゾーテレビでネットテレビ「小明の副作用」をはじめ、様々なネット番組、ラジオに出演しマルチに活躍している。
今後の活躍が期待されるライターの一人である。小明さんの出演情報等は、Blog、Twitterをチェックしてみて下さい。
Twitter:akarusan
Blog:http://yaplog.jp/benijake148/
小明のトークバラエティ「小明の副作用」と、逆人生相談「大人よ、教えて!」は、日刊サイゾーをチェック!http://www.cyzo.com/
人の言うことを聞いて失敗するっていうのは、すごくバカバカしい。
遠藤泰己(以下遠藤):アイドルなのに無茶苦茶文章が上手い人がいる。しかも、配信番組を見たら話もすごく面白いと思い、依頼をさせて頂きました。
小明:いえいえ、とんでもないです。ありがとうございます。
遠藤:アイドルになられたのは表参道でスカウトされたのがきっかけですよね。それまでは特に「どうしてもアイドルになりたい!」と思われていなかったようですが、「今までの生活を変えたい」といった願望があったのですか?
小明:そうですね。大体こういう仕事をしている人は多分、何かが足りなかったんですよ。きっと生まれてから、思春期を過ごして来て何かが足りなかったんだと思います。
それは愛情だとか、もっと誰かに見て欲しいとか、もっと愛されたいとか、誰かに認めて欲しいとかそういう欲が強い人、満足できなかった人が選びがちの業界なんです。生まれてから「かわいいね! かわいいね!」ってちやほやされてきて、「あ、こんなにかわいいんだから、かわいさを分けてあげよう」みたいな感じで、アイドルになれる人が一番ベストなんですけどね。
うちの姉がモデルをしていて、美しかったので私の写真とか極端に少なかったんです。一回私の母の財布から写真がはみ出ていたことがあって、写真を見たら私と母と姉が映ってる写真だったんですけど、ちょうど私の顔の真ん中で切れていたんですよ。「えぇ! 私一生懸命いい笑顔作ってんじゃん! もうちょっときれいで、もうちょっと頭が良くて、もうちょっと良い娘だったら皆にもっと誇ってもらえたんだろうな」と思ったんです。
誰かの一番になりたいといった意識がすごく強かったんだと思います。だから、もっと「偉いね」って言われたかったんです。
遠藤:もし、そこでスカウトされていなかったら今何をされていると思いますか?
小明:学校の先生とかがいいですね。高校が楽しかったので。私、ああいうモラトリアムな空間って大好きなんです。勉強してれば怒られないし、成績とったら褒められるじゃないですか。そりゃまぁ、運動とかはできないけど。高校時代は、すごくストレートな、いいモラトリアムでしたね。学校行ったら授業は楽しいし。
数年前に、台湾に留学してもう一度学生をやったんですけど、最高でしたね。一回学校を卒業して、「何かやんなきゃ!」と思っている状態から、「あ! 勉強しとけば良いんだ学校行けば友達いる!」っていう状態が楽しかったし、学校という場所が好きなんですよね。
高校くらいになれば女子校だということもあると思うんですが、生徒も大人だから独立しているじゃないですか。もちろん良い先生にあたったのもあると思うんですけど、先生も自由で良いなって。だから、女子校の先生になりたかったですね。
遠藤:なるほど、でも結果的に17歳でアイドルになられましたよね。外から見るアイドル業界と、内から見るアイドル業界って違うと思うんですが、いかがでしたか?
小明:どうだったかなあ? 私グラドルでそんなに売れてたほうではないので、売れないアイドルの現実とかなら分かるんですけど、「仕事も辛いし、悩んでて頭に円形脱毛症もできたし辞めたい」と言いながらも売れてる人もいれば、「私ストレスとかも全然感じたこともないし、芸人さんとかと絡むの楽しいよね」っていう天性のアイドル気質の人との2パターンだった気がします。
遠藤:小明さんはどちらのタイプでしたか?
小明:私は頭に禿げができるほうでしたね。新しい人がどんどん出て来て、若さとか自分の持ち味が勝負じゃないですか? だけど、そういうのってある程度取り替えが効くんですよ。しかも余裕で。なので周りには、手首にザクザクの傷跡がある人とか意外にいましたよ。
遠藤:え(笑)。あと、『アイドル墜落日記』に、「アイドルなんてイメージ産業なんだから、日記やブログでそれっぽく振る舞えばなんとかなる」というようなことを書かれていましたが、やはりアイドルらしい振る舞いとか意識されていましたか?
小明:意識していたと思いますよ。人の目に触れないことには、見つけて貰わないことには、と思って「とりあえず、ニーハイソックスでツインテールだろ!? 死ぬ程似合ってないわ......。老け顔の人間がやっていい技ではなかった」と思いながら、一通りはトライしていましたね。
「あとは、口調がどうこうだろ!? 声をワントーン上げてみるか」といった感じでいろんなキャラを迷走した気がします。でもキャラって天性のものだし、作るなら相当頭良い人じゃないと厳しい気がします(笑)。
遠藤:実際にアイドルになられていかがでしたか?
小明:アイドルにも協調性だとか、やらなければいけないことはたくさんあるんですよね。私がアイドルになったのは17歳で、そこから事務所にいたのが4年くらいしかなんですが、アイドルの業界って、自分が商品じゃないですか。
すごく事務所のことを信頼していても、自分は商品として見られるし、逆に事務所が下手に情を入れたら、上手くいかなかったりするんですよ。しかも、一番力のあるマネージャーに気に入られなければ、書類をいいオーディションに出してもらえないとか、自分を売り出してもらうにためには、すごく大変なことがいっぱいあったんです。私はそれを上手くできるタイプではなくて、めんどくさくなっちゃいましたね。
遠藤:事務所内でも売り込まないといけないんですか?
小明:そう、まずはマネージャーに気に入られていることが大前提で、社長に気に入られることも大前提でした。そういうところで同じ年代の女の子が集まって、ギクシャクした感じになったり、「社長に気に入られてないかな?」とかヒヤヒヤだとか、「新しい子がどんどん入って来て、ご機嫌を取っている状態の自分」に対するイライラだとかに、嫌気が差しました。
そういっためんどくさいことをしても、自分が出世している訳でもないし、むしろ人気は落ちていたので、自分の将来が人の手に握られて、自分がヒヤヒヤしている状態っていうのがすごく嫌でしたね。失敗しても「あれは事務所が悪いんだ!」って人のせいにしてるのも良くないと思っていました。グラビアアイドルをしている上で失敗しているとAVが近づくじゃないですか。それって自分の人生がだいぶ変わっちゃう選択ですよね。
そういうのがすごく近くに見えて来たときに、「人の言うことを聞いて失敗するっていうのは、すごくバカバカしい。このまま生きていても良いことがないだろうな」と思って、事務所をパッと辞めて、フリーになりました。
その延長で今も続いてるんですけど、人の言うことを聞いて失敗するより自分で失敗するほうが、もう少し先に繋がるんじゃないかなと感じました。とは言っても、現状何も成功してないので、何の参考にもならないとは思うんですけどね......。











